みなし残業制度。
人員募集要件を見ていると書いていることがありますね。
「みなし残業20時間を含む」のような表記のしかたです。
「みなす」という言葉は「~だと判定する、仮定する」との意味ですが
みなし残業の意味はどのようなことなのでしょうか?
上記の例でいえば20時間を超えた残業代は支払われないのでしょうか?
また20時間を下回る残業でも20時間分の残業代がみなしで支払われるのでしょうか?
みなし残業で誰がどのようなメリットを得るのか?
誰かが損をすることはないのか?
一緒に考えてみましょう。
みなし残業の意味
残業をしているものをみなす、仮定する、仮定した上で
残業代を前もって支払いますよ、と。
これがみなし残業なのですが。
どのような事情で採用されやすいかというと。
・外回りの営業など労働時間が厳密に決めにくい
・業務が特殊で会社が正確な残業時間を把握できない
などがあります。
みなし残業精度を導入することによって
管理する手間を省こうとしているのが現状ですね。
みなし残業制度ありの追加残業手当
みなし残業制度があったうえで追加の残業をした場合
残業代は支払われるべきなのか。
答えはYesです。
よって結局は何時間残業したかを管理して
上限時間、20時間なら20時間を超えた段階で
追加の残業代が発生します。
ただし労働者がみなし残業制度の意味をよくわかってなかったり
職場の雰囲気でみなし残業代が含まれているから
少々のサービス残業は許容させる雰囲気をわざと作っている企業もあります。
訴えようにも労働基準局は企業の法律違反を取り締まる組織なので
確たる証拠がなければ訴えることが難しいです。
なので
・毎日の勤怠管理、出勤退勤時間を日記につける。
・残業に関する内容をボイスレコーダなどで記録する。
・就業規則に書かれている内容を熟読しておく。
などの対策が必要です。
社会において不利を押し付けられないようにするためには
しっかりと知識を身につけ、証拠を揃えておくことが大切ですね。
みなし残業の労働時間は長くなりがち?
これも企業や業種によって本当に違います。
一番の問題なのは企業、組織であるにも関わらず
・管理者が担当者の仕事、業務内容を把握していない。
・担当者個人が全ての対応を行っている。
・なんなら担当者個人の能力で会社が行うべきサービス以上のサービスを提供している。
のような状況が多々あります。
また逆に仕事をしていない人はみなし残業制度を利用して
仕事をせず過ごしている場合もあります。
一番気の毒なのは効率よく仕事をすすめて定時内にきっちり仕事を終わらせている人です。
みなし残業制度が問題になった場合
仕事をしない人と効率よく仕事する人は区別されず
追加の残業をしない=仕事をしない人材として
同じように減給などの措置を受ける場合があります。
もう、管理職は担当者の業務をまともを見てくれないと腹をくくって
会社の制度にのっかるようにするのがサラリーマンの運命なのかもしれません・・・
まとめ
いかがでしたでしょうか。
以前僕が所属していた組織のとある方がこんなことを言っておりました。
サラリーマンの教訓は
・休まず
・遅れず
・働かず
であると。
休まず遅れずは皆さんにご理解いただけると思いますが
最後の働かずも重要なのですね。
なぜかといえばサラリーマンの上司の評価は
「そもそも失敗をしているとあがりにくい」
という理由からです。
極論を言ってしまうと評価する側も人間ですので所詮は他人事なのですね。
そのなかで、いくら好成績を上げているとはいえ
わざわざ傷のある人間を選んで昇進を推薦し
自分が非難される可能性を高めたりはしないわけです。
よって失敗をしない=仕事をしない人間が無難ということになります。
とってもおかしなことだと思いますがこれが社会の実情です。
なんだかいろいろ考えてしまいますね。
それでは、また。
別の記事にてお会いいたしましょう。